なんでもない日常を

30歳の人間の生き方

お腹が痛くて仕事に遅れるメンヘラ上司

「あれ?〇〇いないじゃん!」

目の前の席の上司がいないことに気づいた取締役が、そう言ってきた。

 

 

「いないですけど何か聞いてますか?」と尋ねると、「『お腹が痛くてトイレから出られない』ってチャットが来てたわ、めっちゃ無視した」と言っていた。
就業開始から2時間経っていたので「2時間もトイレに入ってるんですね」と言うと、「言ってやってそれ」と言われた。


自分はその上司が嫌いだ。というか嫌いになった。


彼は2歳年上のバリバリの営業マンという感じがする。いや、バリバリの営業マンというよりは調子が良くて、数字を作っているという方が適している。前職で店長経験などがあり、優秀な人間と思っていたが違うみたいだ。フタを開けてみればただのメンヘラ上司だった。


なにも最初からそうなっていたわけではない。
その上司と他部署の上司と自分は、なんとなく仲良くなって一緒に飲むこともあった。他部署の上司は女の人だが、3人で飲んだ時に旅行をする計画をした。
しかし、なんとなく冷めてきて行かないことになってから、そのメンヘラ上司の態度が変わっていった。


もともとそんなに話すような職場ではなく、自分がやっている仕事は他の人がやっている仕事とは少し違うため、何かを訊いても「わからん!」しか言われず、話すタイミングは少なかった。しかしどんどんとそれが減ってきて、1日いてもひと言も話さなくなった。話してくる時といえば、怒る時。


自分が取締役にお願いして、新卒の研修をする機会をもらって話している時のこと。チャットが届いた「今日休み?」と。会議室でやっていたので気づいてないのかも知れないが、そう言われたので「新卒に研修してて会議室にいます」と送ると、「カレンダーに書いた?」と言われた。
確かに外出などをする時には社内のカレンダーで共有するが、会議室内なので書かなかった。「書いてないです」と送ると、「あとで話あるわ」と。


話を聞くと、他の部署の人がなにしてるか分かるようにカレンダーに入れておいてとのことだった。しかし、言い方がとりあえずメンヘラっぽかった。彼女かよ。


それから、仲が良かった他部署の上司とも関係悪化したらしい。というのもメンヘラ上司が二日酔いで態度が最悪の日があったらしく、他部署の上司が取締役にそれを言った日からだ。自分はその日休んでいたので、あとからその話を聞いた。


後日、取締役がミーティングで「みんな打刻が雑すぎる。遅刻とかありえないからね、〇〇(メンヘラ上司)も」と話したときにあからさまに態度が悪くなり、「俺は遅刻とかしてないし、直接言われる意味がわからない」と言ってきた。二日酔いで早退しておいて。


その後メンヘラは加速した。
他部署の上司に、夜中までチャットで「そういうのやめた方がいいですよ」「自覚ないんですか」「もう無理ですね」みたいな事を永遠と話す。


自分がもっと上の上司と仲良くしていたのと、しっかりしているという理由で管理する仕事をすることになった時も、いちいちつっかかってくる。
「提出はこの日までです」とチャットを流すと、「なんでその日なの?早くない?」や「上司にそう教わったの?」とうるさい。とにかく仕事をサボりたい人で自分には甘い。金になる仕事はやってそれ以外は投げる。
それを見てきて嫌いになった。


こんな汚い人間なかなかいない。
そして自分が休むときは、カレンダーには書かないし、チャットもしない。会社に属する人間として終わっている。人の上に立つべきではない。


そんなやつが「お腹痛くてトイレから出れない」と言って結局休みになった。どうせ二日酔いか何かだろうと思ってしまう。やはり、一度失った信頼は取り戻すのが難しい。